2024/05/13

パートタイム型派遣とは|似た働き方との違いや仕事内容、メリットを紹介

パートタイム型派遣とは|似た働き方との違いや仕事内容、メリットを紹介

「子どもを預けながら働いてみたい」「家事と仕事を両立させたい」と考えている方は、パートタイム型派遣を視野に入れてみましょう。

パートタイム型派遣は、パートと派遣の両方の長所を合わせたような働き方です。自分のライフスタイルに合わせて仕事のバランスを調整しやすく、隙間時間を利用して働きたい人、フルタイムで働くことが難しい人に適しています。

本記事では、パートタイム型派遣の特徴や仕事内容、パートタイム型派遣として働くメリット・デメリットなどをまとめました。

この記事でわかること
  • パートタイム型派遣の基礎知識
  • パートタイム型派遣の仕事内容
  • パートタイム型派遣のメリットとデメリット
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パートタイム型派遣とは


パートタイム型派遣とは、派遣として登録を行い、ライフスタイルに合わせて日数や時間に制限を設けて仕事をする働き方です。例えば「週3日、10時~15時のみ働く」のように日数や時間を指定したり、短時間での出勤を希望したりと、ライフスタイルに合わせた日数・時間で働けます。

このため、パートタイム型派遣は家庭と仕事を両立したいと考えている方にもおすすめです。本業とは別に副業を始めたいという方にも向いているでしょう。

パートタイム型派遣と似た雇用形態との違い

パートタイム型派遣に似た雇用形態として、通常の派遣とパートタイムがあります。この3つの雇用形態の違いは以下の表のとおりです。

  派遣 パートタイム型派遣 パート
就業日数 基本はフルタイム 1週間の労働日数を指定(例)週4日 1週間の労働日数を指定(例)週4日
就業時間 8時間(+残業) 短時間:(例)10時~16時まで 短時間:(例)10時~16時まで
雇用主 派遣会社(派遣元企業) 派遣会社(派遣元企業) 働く企業
賃金の支払いや福利厚生の適用 派遣会社(派遣元企業) 派遣会社(派遣元企業) 働く企業から支給・適用を受ける
給料 基本的に時給制 時給制 時給制
業務の指示 派遣先企業から指示を受ける 派遣先企業から指示を受ける 働く企業から指示を受ける
契約期間の定め 派遣先企業から指示を受ける 派遣先企業から指示を受ける 基本的になし

ここからは、パートタイム型派遣とそれぞれの雇用形態の違いを詳しく解説します。

派遣とパートタイム型派遣の違い

通常の派遣とパートタイム派遣は、どちらも雇用主が派遣会社となります。よって賃金の支払いや福利厚生など、待遇に関する内容に違いはほぼありません。給料は基本的に時給制であるのが一般的です。

通常の派遣の場合、雇用形態が登録型派遣・紹介予定派遣・常用型派遣の3つに分かれています。上記の表のとおり「基本的に時給制」ではあるものの、それぞれ時給換算の場合もあれば月給制の場合もあるでしょう。

大きく違うのは、就業日数と就業時間です。通常の派遣の場合はフルタイムで働くのが基本ですが、パートタイム型派遣は働く日数や時間設定を行います。

パートとパートタイム型派遣の違い

パートとパートタイム型派遣では雇用主が異なるため、雇用関係についても違いがあります。パートは働く企業が雇用主であるのに対し、パートタイム型派遣は派遣先企業ではなく派遣会社(派遣元企業)が雇用主です。

パートは、働いている企業から給料の支給や業務上の指示を直接受けます。しかしパートタイム型派遣の場合、給料の支給は派遣元企業から、業務上の指示は就業先の企業から受ける点が大きな違いです。

また、パートは基本的に本人が希望すれば長く働けますが、パートタイム型派遣は3ヵ月や6ヵ月のように期間の定めがあります。

パートタイム型派遣の仕事内容

パートタイム型派遣の職種は、倉庫内作業や事務、医療関係、食品関連、飲食店での接客、介護業務など幅広く想定されます。

就業先 仕事内容
庫内 検品、ラベル貼り、ピッキング、仕分け作業
スーパー パック詰め、品出しスタッフ
サービスエリア 販売、接客、レジ
スーパーマーケット レジ
病院 清掃
介護施設 介護業務(入浴介助、食事介助、排泄介助など)
雑貨屋 レジ、品出し、案内業務

仕事内容としては、倉庫でのピッキング作業、医療関係では医療事務や歯科助手、スーパーの精肉コーナー・鮮魚コーナーでの商品のパック詰めなどが挙げられるでしょう。一部資格が必要な内容もありますが、初心者でも取り組めるものも少なくありません。

パートタイム型派遣と一口に言っても、さまざまな就業先があります。通常のパートと変わらず、希望する職種での就業がめざせるでしょう。

パートタイム型派遣とパートのメリット・デメリット比較

パートタイムという働き方を選ぶにあたって、派遣とそうでない場合のどちらが良いのか悩んでしまう方は多いかもしれません。ここでは、パートタイム型派遣とパートの働き方を比較して、それぞれのメリットを紹介します。

パートタイム派遣 パート
メリット パートよりも給料が高い傾向にある 希望に合った職種を探しやすい さまざまな職種の経験を積める 派遣会社のサポートを受けられる 同じ企業で働ける 交通費が支給されることが多い
デメリット 働く企業が変わる可能性がある 交通費が出ないことが多い 人間関係に悩むことがある 自分で就職先を探す必要がある

パートタイム型派遣のメリット・デメリット

パートタイム型派遣のメリット
  • パートよりも給料が高い傾向にある
  • 希望に合った職種を探しやすい
  • さまざまな職種の経験を積める
  • 派遣会社のサポートを受けられる
パートタイム型派遣のデメリット
  • 働く企業が変わる可能性がある
  • 交通費が出ないことが多い

パートタイム型派遣は、パートより給料が高い傾向にある点がメリットです。一般的なパートの平均時給が1,000円前後であるのに対し、厚生労働省の資料によると令和2年度の派遣労働者の時給は1,949円でした。パート・アルバイトと比較して、派遣は給与水準が高いことがわかります。

また、出産や子育てなどのブランクがあってから働き始める場合、派遣会社の就業サポートがあることで安心かつ手軽に就職先を探せる点もメリットです。時給交渉がしたいときも必要に応じてサポートしてくれます。

一方で、パートタイム型派遣は給料に交通費が含まれているケースが多く、別途での交通費支給は期待しにくいことがデメリットです。電車での通勤が必要な場合などは交通費がかさみ、「派遣は給料が高め」というメリットの恩恵を感じられないかもしれません。

パートのメリット・デメリット

パートのメリット
  • 同じ企業で働ける
  • 交通費が支給されることが多い
パートのデメリット
  • 人間関係に悩むことがある
  • 自分で就職先を探す必要がある

パートは、基本的に期間に定めのない雇用契約を結ぶため、解雇または退職とならない限りは同じ企業で働ける点がメリットです。自分に適した仕事と出会えていたり、待遇面に魅力を感じていたりする場合、パートは利点が大きいでしょう。交通費も時給とは別途で支給されることも多く、少々職場が遠くても安心して通勤が可能です。

ただし、「同じ企業で働きやすい」というメリットには注意点もあります。派遣は契約期間が決まっているため、人間関係に悩みがあっても乗り越えられることもあるでしょう。しかし、パートは自分か相手のどちらかが退職などをしない限りは一緒に働くことになり、人間関係に悩むこともあるかもしれません。

また、派遣は就職先の相談やサポートを仰げるのに対し、パートは自分で就職先を探し面接を受ける必要があります。このため再就職までの難易度が上がり、場合によっては次の職場を見つけるまで期間が長引いてしまうでしょう。

パートタイム型派遣で働くには?

パートタイム型派遣として働き始める手順は、通常の派遣登録と同様に求人サイトからの応募になります。

パートタイム型派遣として働くまでの流れ

なかには、仕事の紹介・応募の前に登録会を行うケースもあります。紹介してもらう仕事内容とのミスマッチを防ぐために、応募時点でパートタイムとして働きたい旨を伝えるようにしましょう

パートタイム型派遣で働く場合の注意点

パートタイム型派遣を希望する方のなかには、「時間が空いたときだけ」など不定期に働きたい方や「1ヵ月だけ」「週に2回だけ」など短期間・短時間で働きたいという方もいるでしょう。しかし派遣の場合、労働者派遣法によって日雇派遣は禁止されています

以下いずれかの条件に当てはまる場合は日雇派遣とみなされ、パートタイム型派遣として働くことはできません。

31日未満の派遣雇用契約 週20時間未満の労働 ただし、下表のように例外となる対象者や業務内容もあります。
例外となる対象者 60歳以上 雇用保険の適用を受けない学生(昼間に学校に行っている学生) 副業としてパートタイム型派遣を行う者(本業の収入が500万円以上に限る) 生計者以外の者(世帯収入が500万円以上に限る)
例外となる業務内容 ソフトウェア開発、ファイリング、添乗、書籍などの制作・編集、機械設計、調査、受付・案内、広告デザイン、 事務用機器操作、 財務処理、研究開発、OAインストラクション、通訳・翻訳・速記、取引文書作成、事業の実施体制の企画・立案、セールスエンジニアの営業、金融商品の営業、秘書、デモンストレーション

パートタイム型派遣として短期間・短時間働きたいという場合、これらの業務内容から興味のあるものを見つけるのも一つの方法です。

パートタイム型派遣に関する情報【まとめ】

パートタイム型派遣は、派遣として登録を行い、労働時間や週の労働日を指定して就労する働き方です。派遣とパート、双方のメリットを併せ持っており、ライフワークバランスを重視したい方にはぴったりでしょう。

パートタイム型派遣として働き始めるには、派遣社員と同様に求人サイトから応募できます。気になる会社があればその会社について調べてみるとよいでしょう。

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この記事を書いた人

ワークスタッフ コラム制作チーム

人材派遣業務を展開しているワークスタッフのコラム制作チームです。人材派遣に関連した情報をコラムを通じてお届けします。平成10年から携わってきた労働者派遣に関する情報を、当社の経験を踏まえて正しくわかりやすくお伝えします。