派遣社員の年収はどれくらい?男女別・年齢別など6項目にわけて解説
- この記事でわかること
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- 派遣社員の平均年収がどれくらいなのかわかる!
- 条件ごとの派遣社員の平均年収がわかる!
- 正社員の年収の差や年収アップの方法がわかる!
派遣社員は勤務時間や勤務地、仕事内容のほか希望の条件で働きやすいことが魅力です。しかし、実際に派遣社員として働くとなると、まず「年収」が気になる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、派遣社員の年収について、雇用形態や年齢別といった項目ごとに解説していきます。
さらに、正社員と派遣社員の年収の差や、年収を上げるためのポイントも紹介していますので、派遣社員として働く際の年収が気になっている方は是非参考にしてください。
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【項目別】派遣社員の平均年収
派遣社員の平均年収を以下6つの項目ごとに解説します。
- 派遣社員全体
- 男女別
- 年齢別
- 職種別
- 派遣の通算期間別
- 三大都市圏とその他地域
派遣社員の賃金形態について厚生労働省が行った調査によると、全体の97%が時給制という結果でした。よって本記事で解説する年収は「派遣社員の賃金×1年の労働日数260日」で算出した金額で紹介します。
なお、1年の労働日数の260日は以下のように割り出しました。
365日÷7日×40時間*=1年に働く時間2085.7時間
⇒2085.7時間÷8時間*=【1年の労働日数260日】
※40時間:法律で定められた1週間の労働時間(原則)
※8時間:法律で定められた1日の労働時間(原則)
派遣社員全体の平均年収
派遣社員全体の平均年収は、雇用形態によって大きく異なります。無期雇用と有期雇用それぞれの平均年収は下記のとおりです。
雇用形態 | 平均年収 |
---|---|
無期雇用 | 4,200,820円 |
有期雇用 | 3,440,320円 |
無期雇用+有期雇用 | 4,053,400円 |
参照元:厚生労働省「令和2年度 労働者派遣事業報告書」※現在掲載停止中
無期雇用と有期雇用の大きな違いは、契約期間の有無になります。無期雇用は契約期間の定めがない雇用形態です。一方の有期雇用は、3か月や6か月といった契約期間に定めがあり、契約更新日に都度契約を結ぶ雇用形態を指します。
無期雇用よりも有期雇用の平均年収が低いのは、無期雇用のほうが正社員と同じような待遇を受けやすく、次の派遣先が決まるまでのあいだも給与が支払われることが理由として考えられます。
男女別の平均年収
ここでは派遣の平均年収を男女別に見てみましょう。性別 | 平均年収 |
---|---|
男性 | 2,999,360円 |
女性 | 2,689,440円 |
参照元:厚生労働省「雇用の構造に関する実態調査」
内閣府男女共同参画局が公表している「男女間の賃金格差問題に関する研究会報告」では、男女間で年収に差がある要因として次のような要素を挙げています。
- 女性の就業機会は増えたものの、役職やポジションに就くのは男性が未だ多い
- 業務の難易度や領域によって男性よりも女性の賃金が低めになりやすい
とはいえ、自身のスキルを活かせる派遣先と出会うことで、性別関係なく高収入を目指すことは十分可能です。
年齢別の平均年収
年齢別の派遣の平均年収は下記のようになっています。
年齢 | 平均年収 |
---|---|
15~19歳 | 2,783,040円 |
20~24歳 | 2,423,200円 |
25~29歳 | 2,597,920円 |
30~34歳 | 2,980,640円 |
35~39歳 | 2,776,800円 |
40~44歳 | 3,013,920円 |
45~49歳 | 3,013,920円 |
50~54歳 | 2,820,480円 |
55~59歳 | 3,180,320円 |
60~64歳 | 2,793,440円 |
65歳以上 | 2,441,920円 |
参照元:厚生労働省「雇用の構造に関する実態調査」
派遣の年収は年齢が上がるにつれて上昇します。50~54歳で一度下がっているものの、55~59歳では平均年収が最も高くなるデータとなりました。以降は減少していますが、これはスキルの低下などではなく職種や業務の領域によるものが考えられます。
職種別の平均年収
下記は、派遣社員の年収を職種別で高い順に並べた一覧表です。
職種 | 平均年収 |
---|---|
医師、歯科医師、獣医師、薬剤師 | 7,745,660円 |
電気工事従事者 | 4,630,340円 |
保健師、助産師、看護師 | 3,936,660円 |
営業職業従事者 | 3,878,940円 |
社会福祉専門職業従事者 | 2,795,000円 |
製品製造・加工処理従事者 | 2,755,480円 |
商品販売従事者 | 2,725,580円 |
接客・給仕職業従事者 | 2,637,700円 |
飲食物調理従事者 | 2,495,740円 |
参照元:厚生労働省「令和2年度 労働者派遣事業報告書」※現在掲載停止中
データからわかるように、派遣は専門職や資格が求められる職種ほど年収が高くなっています。今後派遣として働き始めたい方や、現在の給与に物足りなさを感じている方は、自分の経験やスキルを活かせる派遣先を探してみましょう。
また、事務職であっても経理事務や貿易事務といった資格やスキルが必要な職種であれば、高い年収に繋がりやすくなります。
派遣の通算期間別の平均年収
派遣で働いた通算期間ごとの平均年収は、下記の表のとおりです。
派遣の通算期間 | 平均年収 |
---|---|
6か月未満 | 2,516,800円 |
6か月以上1年未満 | 2,679,040円 |
1年以上2年未満 | 2,676,960円 |
2年以上3年未満 | 2,760,160円 |
3年以上5年未満 | 2,830,880円 |
5年以上10年未満 | 2,853,760円 |
10年以上 | 3,238,560円 |
参照元:厚生労働省「雇用の構造に関する実態調査」
派遣で働いている期間が長くなるほど、年収も高くなっていることがわかります。これは単純な勤続年数による影響だけでなく、働くなかでのキャリアアップやスキルの取得による給与の上昇も考えられるでしょう。
なお、派遣としての通算勤続期間が6か月未満の方と10年以上の方を比べてみると、およそ70万円もの差があることがわかります。働き始めたばかりのときは給与が物足りなくても、キャリアプラン次第では派遣という働き方を続けたほうが高収入を目指せるかもしれません。
三大都市圏とその他地域の平均年収
下記の表では、東京都・愛知県・大阪府の三大都市圏とそのほかの地域における派遣社員の平均年収をまとめています。
地域 | 平均年収 |
---|---|
東京都・愛知県・大阪府 | 3,371,680円 |
上記以外の都道府県 | 2,803,840円 |
参照元:日本人材派遣協会「派遣社員WEBアンケート調査 2022年度」
三大都市圏とそのほかの都道府県を比較すると、平均年収に50万ほどの差があります。
では、なぜ都市圏のほうが年収が高いのでしょうか。経済産業研究所によれば、人口の多さから生産性が高くなっていること、能力の高い者ほど都市圏に集まる傾向にあること、都市圏ならではの経験によって学習効果の影響が高いことを要因として挙げています。
派遣社員の年収に関する疑問
派遣社員の年収に関する気になる疑問を解説します。派遣として働きながら年収をアップさせるためのポイントも見てみましょう。
正社員との給料の差はどれくらい?
正社員の平均年収 | 派遣社員の平均年収 |
---|---|
5,084,000円 | 4,053,400円 |
参照元:国税庁「民間給与実態統計調査結果」2021年
派遣社員全体の平均年収は、正社員と比べて100万円ほど低い結果となりました。これは正社員と契約社員で業務領域やポジション、待遇に違いがあることなどが理由として考えられます。
また派遣社員は正社員と比べて手当が少なく、基本的に賞与も出ないことも背景に挙げられるでしょう。ただし、職種や地域によってはこの限りではありません。
手取りはどれくらい?
手取りとは、給与の総支給額から社会保険料や税金などを引いた実際に受け取れる金額のことです。なお、会社から支払われる総支給額のことを額面と呼びます。
正確な手取り金額の割合は扶養家族の人数や前の年の年収によっても変わるものの、一般的には額面の75~85%です。このため、派遣社員全体の平均年収を4,053,400円とした場合、手取りは3,040,050円~3,445,390円となります。
なお詳細な手取り金額は個人ごとで異なるため、あくまで参考として捉えておきましょう。
年収を上げる方法はある?
無期雇用を除き、通常契約期間が決まっている派遣にとって、同じ職場で働き続けることで昇給を目指すのは難しいと感じるかもしれません。
しかし、資格やスキルの取得を行えば、派遣社員であっても年収アップは可能です。また、キャリアチェンジによって、より昇給しやすい派遣先へ変えてもらう方法もあります。
スキルアップをするには、研修環境などが整った派遣会社選びが重要になるでしょう。ワークスタッフではスキルアップに役立つ研修や各種トレーニングをご用意しています。キャリアに関する相談もできますので、派遣のお仕事で年収アップを目指している方はお気軽にご連絡ください。
派遣社員の年収まとめ
派遣社員の平均年収は、雇用形態や職種、年齢、勤務地などによって異なります。また、専門性や資格が必要な職種ほど年収が高い傾向にあることがわかりました。自身のスキルや資格、条件次第では、正社員以上の年収を目指すことも可能です。
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