派遣は副業OK？注意点や仕事選びのポイントを解説
派遣社員として働きながらさらに収入を増やしたい、スキルを活かして別の仕事をしてみたいといった場合、副業の開始を検討する方もいるでしょう。派遣は出勤する曜日・時間などに融通が効きやすく、空いた時間で副業ができれば効率的に働けます。
しかし、企業によっては従業員の副業を禁止していることも珍しくありません。では派遣社員として副業をすることに問題はないのでしょうか。
本記事では、派遣社員として働きながら副業はできるのかどうか、また副業をする場合のポイントについて解説します。あわせて、確定申告が必要になるケースも確認しておきましょう。
派遣でも副業はOK！ただし就業規則による
副業を禁止する法律はないため、派遣社員でも副業は可能です。ただし、派遣会社（派遣元企業）の就業規則で禁止されている場合はそれに従う必要があります。
また、派遣会社では副業を認めていても、副業先の会社では禁止されている可能性もあるでしょう。派遣会社と副業を検討している職場、両方の就業規則をよく読んでおくことをおすすめします。
なお、これまでは「本業に支障をきたす」「情報漏洩リスク」などの懸念から、副業を禁止する企業も多くありました。しかし、現在は働き方改革をふまえて国が副業・兼業の促進を行っており、副業に取り組みやすい環境が整いつつあります。
派遣社員として働きながら副業をする際のポイント
就業規則を確認のうえ、問題がないようであれば副業も可能です。派遣社員として働きながら副業をする際には、以下のポイントを念頭に置いておくことが大切です。
- 業務に支障をきたさない仕事を選ぼう
- 派遣と合わせて副業を考えるなら働き方を変えてみるのもあり
- 確定申告が必要になる条件を知っておこう
それぞれのポイントについて解説します。
業務に支障をきたさない仕事を選ぼう
派遣会社の業務に支障をきたさない範囲で、副業の内容を検討しましょう。派遣社員という本業がありながら副業を始めるとなると、それだけ時間や体力を使うことになります。業務内容によっては疲れがとれず、体調を崩しやすくなったり睡眠不足になったりするかもしれません。
派遣の仕事に悪影響を与えるような状態になると、派遣会社だけでなく派遣先企業にも迷惑がかかってしまいます。派遣社員とのバランスを考慮したときに、おすすめの副業には以下のようなものが挙げられます。
- 在宅でできる仕事（デザイン系/記事作成/SNS運用など）
- 単発で働ける仕事（警備員/イベントスタッフ/データ入力など）
- シフト調整が柔軟な仕事（接客/販売など）
派遣と合わせて副業を考えるなら働き方を変えてみるのもあり
副業は、収入の増加やスキルが身につくといったメリットがある一方で、時間・体調の管理が難しくなるというデメリットもあります。もし収入を重要視するのであれば、副業を始める前に派遣としての働き方を派遣会社に相談してみても良いかもしれません。
例えば、期間を定めて働く登録型派遣（有期雇用派遣）よりも、期間の定めのない常用型派遣（無期雇用派遣）のほうが収入は安定するでしょう。登録型派遣は派遣先企業で働いている期間だけ給与が支払われるのに対し、常用型派遣は就業期間が終了して次の派遣先が決まるまでのあいだも給与が支払われます。また、派遣元の正社員と同じ待遇を受けられることもメリットです。
あるいは登録型派遣で働く場合でも、より良い待遇を受けられる派遣先や、フルタイムで募集している派遣先などでの就業を視野に入れられます。これらの派遣先を希望すれば、正社員と同等かそれ以上の給与を得られるかもしれません。
副業を行う目的を整理したうえで、収入アップが目的であればまずは派遣会社に働き方を相談してみてください。
確定申告が必要になる条件を知っておこう
副業で得た収入が以下のいずれかに当てはまる場合は確定申告が必要になるため、あらかじめ把握しておきましょう。
＜副業で得た収入が20万円を超えた場合＞
企業や店舗のパート・アルバイトなどとして副業を始め、そこで得た収入が20万円を超えた場合は確定申告を行わなければなりません。
年末調整を受けられるのは一人につき一企業のみです。基本的には本業にあたる派遣会社で年末調整を行うことになるため、副業分は自分自身で確定申告を済ませましょう。
＜副業で事業所得や雑所得が20万円を超えた場合＞
企業や店舗にも属さず、個人で副業をして収入を得た場合は事業所得や雑所得とみなされます。これらの所得が20万円を超えるのであれば、確定申告が必要です。
例えば個人で動画配信をして得た収入やフリーランスで文章を執筆して得た収入、個人ブログでのアフィリエイト収入などが挙げられます。
派遣の副業について｜まとめ
派遣社員が副業を行うときの注意点や仕事選びについて解説しました。派遣社員の副業は法律上問題ないものの、派遣会社によっては副業を認めていない場合もあります。禁止されているにも関わらず副業を行った場合、トラブルに発展する恐れもあるため、事前に派遣会社の就業規則を確認しておきましょう。
また、副業が認められていても、主たる派遣就業がフルタイムで、体力を要する業務等の場合、副業やWワークを行うことで健康や安全を損なうと認められる場合、副業を認めないという状況も考えられます。副業を行う前には、今働いている派遣元企業に事前確認することを忘れないようにしましょう。
また収入アップを目指すのであれば、派遣としての働き方を見直すという選択肢もあります。派遣元企業のキャリア面談や、派遣元担当者へ個別の相談を行うことで副業やWワークが必要なくなることも多くあります。
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